F738C22 2005年 化学 金沢大学 2/25,前期日程,本学 理(数学/化/生物/地球),薬,工(土木建設工/物質化学工) 【2】   解答にあたり,必要なら以下の数値を用いよ。 原子量 H 1.0,C 12.0,N 14.0,O 16.0,Al 27.0,Cl 35.5 ファラデー定数 9.65×104C/mol  芳香族化合物の反応と分離に関する次の(1)〜(3)の文章を読み,問1〜問4に答えよ。 (1) (@)o-キシレンを酸性条件下で過マンガン酸カリウムと穏やかに反応させると,2価カルボン酸である化合物Aが生成した。(A)Aを230℃付近で加熱したところ酸無水物である化合物Bが得られた。 (2) ナトリウムフェノキシドの結晶に高温・高圧の条件で二酸化炭素を反応させたのち,希硫酸を加えて酸性にすると化合物Cが生成した。Cに無水酢酸を反応させると,解熱剤・鎮痛剤として用いられている化合物Dが生成し,(B)Cに硫酸酸性下でメタノールを反応させると化合物Eが生成した。 (3) アニリン,安息香酸,ニトロベンゼン,フェノール,トルエンをジエチルエーテルに溶解した混合溶液がある。この混合溶液から次の図に示す操作により,各化合物を分離した。 問1 化合物A〜Eの構造式を次図の例にならって記せ。 問2 下線部(@)〜(B)の反応として最も適切なものを,以下の(a)〜(g)の中から1つ選び記号で記せ。 (a) 還 元 (b) エステル化 (c) 加水分解 (d) 重 合 (e) 酸 化 (f) アセチル化 (g) 分子内での脱水 問3 (ア)〜(キ)の操作として最も適切なものを,以下の(a)〜(j)の中から1つ選び記号で記せ。ただし,各記号の使用は一度のみとする。 (a) 水酸化ナトリウム水溶液を加え,よく振ったのち静置する。 (b) 希塩酸を加え,よく振ったのち静置する。 (c) 塩化ナトリウム水溶液を加え,よく振ったのち静置する。 (d) 炭酸水素ナトリウム水溶液を加え,よく振ったのち静置する。 (e) 蒸留する。 (f) 昇華させる。 (g) 水酸化ナトリウム水溶液を加え,遊離してくる化合物を単離する。 (h) 希塩酸を加え,遊離してくる化合物を単離する。 (i) 塩化ナトリウム水溶液を加え,遊離してくる化合物を単離する。 (j) 二酸化炭素を吹き込み,遊離してくる化合物を単離する。 問4 アニリン,安息香酸,ニトロベンゼン,フェノール,トルエンの中から,化合物F〜Jにあてはまるものを1つ選び,その構造式を問1の例にならって記せ。