H076C16 2007年 化学 関西大学 2/2,A日程(3教科型) システム理工 化学生命工 環境都市工 【6】   次の文の   および(   )に入れるのに最も適当なものを,それぞれ a群 および( b群 )から選び,その記号をマークしなさい。ただし,   には同じ記号を繰り返し用いてもよい。また,{ (3) }には構造式を例(省略)にならって解答欄に記入しなさい。  化合物Aはグリセリンエステルの1種である。Aは分子式がC19H20O7であって,1個の不斉炭素原子をもっている。このAの構造を決定するため,以下の実験を行った。 (@) Aは冷水酸化ナトリウム水溶液には溶けにくいが,水酸化ナトリウム水溶液中で加熱処理すると,反応して溶解した。この溶液を塩酸で酸性にすると,Almolからグリセリン1molと芳香族カルボン酸B2molが生成した。得られたBの分子式はC8H8O3であった。  Bを無水酢酸と反応させると化合物Cが得られた。Bを過マンガン酸カリウムで酸化すると化合物Dが得られた。Dはポリエチレンテレフタラート(ポリエチレンテレフタレート)の原料に用いられる。  Aが冷水酸化ナトリウム水溶液に溶けにくかったことから,Bは( (1) )基をもたないことがわかる。なお,分子式がC8H8O3の芳香族カルボン酸のうち,( (1) )基をもたない構造異性体の数は( (2) )個である。また,Cの構造は{ (3) }であることがわかる。 (A) 水酸化ナトリウム水溶液中でのAの加熱処理を途中で止め,溶液を酸性にすると,未反応のA,グリセリン,B,化合物Eおよび化合物Fの混合物が得られた。EとFはともに同じ分子式C11H14O5であって,Eは不斉炭素原子をもち,Fには不斉炭素原子が含まれていなかった。  不斉炭素原子をもつAの構造としては,次の構造1と構造2が考えられる。しかし,前で示したように,加熱処理途中の生成物中に不斉炭素原子をもたないFが生じたことから,Aの構造は構造1であると決めることができる。 a群   (ア) H (イ) OH (ウ)  (エ)  (オ)  (カ)  (キ)  (ク)  (ケ)  (コ)  ( b群 ) (ア) アルコールのヒドロキシ (イ) フェノールのヒドロキシ (ウ) 2 (エ) 3 (オ) 4 (カ) 5 (キ) 6 (ク) 7 (ケ) 8 (コ) 9 (サ) 10 (シ) 11